ベンツW124 リフレッシュ(その2) |
今回作業を行っているE320(M104 992エンジン)は、旧型のM102やM103エンジン(230Eや300E)に装備されている機械式(KEジェトロニック)インジェクションから、電気式(LHジェトロニック)に変更されていますので、燃焼効率が向上した分、旧型エンジンよりも、バルブ周りにスラッジが付きづらい構造になっています。その他に旧型エンジンのバルブガイドに比べ、より硬い材質の物を使用していたり、W124のL型最終エンジンなので完成度が高く、ヘッドがスケット交換の際に行うメンテナンスも比較的少なく済むのが特徴です。
今回のエンジンはヘッドがスケット交換の他に、バルブステムシールの交換と、各部徹底洗浄を行うメンテナンスメニューとなりました。
(写真、上中)カムやバルブを取り外し、裸になったシリンダーヘッドを徹底的に洗浄した後、(写真、上右)ステムシールを新品に交換し、バルブを組み込んでいきます。
(写真、下左)カムを装着し終え、シリンダーブロックに載せられる状態になりました。
(写真、下中)L型エンジンのヘッドがスケットからのオイル漏れは、気筒数が多いほど縦に長くなる構造上、前側と後ろ側から漏れが多く見られます。中でもW124フリークの皆様ご存知「シリンダーヘッドフロントカバーのコノ字パッキン」から漏れるケースが多く、写真の様にオイルが付着している車が殆どです。写真はオルタネーターとエアポンプを取り外し、更にブラケットを外した状態のエンジンブロック側面です。(写真、下右)洗浄後の写真です。今回の様なメンテナンスのときだからこそ、やっておきたい作業ですね。


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